ここのところ、理論的なちょっと硬い話が続いたので、今日は軽いお話を。
6月の記事で、社会学者の宮台真司さんの著書「正義から享楽へ」について 書きましたが、その中でアニメの「ルパン三世」について触れました。
エニアグラムに詳しい方は「ルパンと言ったらタイプ7」とすぐ思いますよね。ルパンはタイプ7w8です。そして、銭形警部はタイプ2w1だと思っています。
原作者のモンキーパンチさんは、「ルパンと銭形の関係は、トムとジェリーの追いかけっこから来ている」とインタビューで仰っていましたので、エニアグラムのタイプを想定していたわけではないと思いますが、絶妙なキャラですよね。
このブログでお話ししてきたように、タイプ2は「〜すべき」という超自我の力をベースにしているタイプです。そして、タイプ7は楽しいこと、好奇心を追求するタイプです。
まさに、「正義と享楽」です。もともと人間に備わった元型的な働きなんでしょうね。
この「ルパン三世」をエニアグラム分析している方はたくさんいらっしゃいますが、今日は、私なりにこの「ルパン三世」のそれぞれのキャラをエニアグラムで分析したいと思います。
そして、「ルパン三世」は2014年に小栗旬さん主演で実写化されましたが、もし私だったら、どの俳優さんにやって欲しいかというお話をしながら、実際の俳優さんのエニアグラム判定例をご紹介したいと思います。
目次:「ルパン三世」のキャラ分析
ルパンを演るなら?
銭形警部を演るなら?
不二子を演るなら?
次元を演るなら?
五右衛門を演るなら?
まとめ
ルパンを演るなら?
銭形警部を演るなら?
不二子を演るなら?
次元を演るなら?
五右衛門を演るなら?
まとめ
「ルパン三世」のキャラ分析
まず、この「正義と享楽」の掛け合いと不二子、次元、五右衛門のキャラがよく表れている、「ルパン三世 The last job」のオープニングを見てみましょう。
まず、ルパンですが、先ほどお話ししたようにルパンは典型的タイプ7w8です。
この動画の最初に、変装したルパンが
「オレは別に仏像が欲しいわけじゃないんだぜ」「仏像に隠された凄いヒミツを手に入れたいのさ」
と言っています。
これはすごくタイプ7w8っぽいセリフだと思います。7w8は、お金や、社会や他者によって作られた価値には興味を示しません。そこに隠された神秘的なヒミツに好奇心をくすぐられているのです。
そして、煙を出したり、くすぐってみたり……お世辞にもカッコイイという逃げ方ではありません。7w8は基本的にカッコつけることが嫌いなんです。恥という概念が薄いところがあります。
だからこそ、大胆不敵で本番に強い、7w8の魅力になるんですね。
また、上下関係も嫌いで、先輩を呼び捨てにしてしまったりする人もいます。ルパンの「とっつぁ〜ん」もそんな感じですよね。とにかく、「超自我」に逆らいます。
ルパンは架空の人物ですから、7w8の特徴をかなり強調したキャラになっていますが、現実の社会ではこれではやっていけないので、普通は7w8の皆さんもそれを抑えて社会に適応しています。
次に銭形警部ですが、彼は2w1にしてみました。実は銭形警部は1w2と迷ったんです。より「悪を許さない」という感じをメインにすると1w2で、人情味溢れた感じをメインにすると2w1になるのですが、あの熱い感じと親しみやすさから2w1にしました。
峰不二子は、いろんなところでタイプ3の例としてあげられています。私もタイプ3だと思っています。タイプ3w4ですね。3w2だともっと優しくて親しみやすい感じになります。不二子は自分が優位に立つこと、自分の基準で美しいと思ったものを獲得することを目指します。
次元大介は、タイプ1やタイプ5と言われています。私は次元はタイプ4w3だと考えています。タイプ5はもっと弱々しく壁がある雰囲気になりますし、タイプ1だったらもっとルパンに口を出す感じになります。それに、次元はタイプ1にしては影がある雰囲気がします。でも、4w5ではなく4w3なんですよね。4w5よりは「他者の目」を気にする、自尊心の高さがあるように思います。
石川五右衛門も、タイプ1かタイプ5と言われていますが、私はタイプ5w4だと考えています。五右衛門はかなり無口なので、先ほどお話ししたようにタイプ1の線はありません。
ありえるとしたら、タイプ4w5か5w4です。でも、4w5は人に対してものすごく優しい面があるので、五右衛門の無口で壁がある感じはやはり5w4かなと思います。
ルパンを演るなら?
2014年の実写化映画のルパン役、小栗旬さんは私はタイプ1w2か3w4かなと思っています。小栗さんだと何をやっても「カッコよく」なってしまって、7w8らしさが出ないのです。
ルパンを演るには、やっぱり7w8でなければダメです。演技ではタイプの壁は越えられないです。どんなに上手い役者さんでも、どうしても自分のタイプの雰囲気が出てしまうと私は思っています。
7w8の俳優さんは今人気の若い方たちの中にもいるのですが、ルパン的な、典型的な7w8の役者さんは……と考えると、若い俳優さんでは見当たらなかったので、年を考えずにあげてみます。
まず明石家さんまさん、岡村隆史さん、大泉洋さんなどはネットでも「ルパンに似てる」と言われていますよね。それから、伊藤淳史さん、高田純次さん、堺正章さんなども7w8です。
さんまさんもいいんですけど、ちょっと大阪の芸人の雰囲気が出すぎているような気がしますし、岡村さんはちょっと飄々とした余裕のある感じが足りない気がするし、大泉洋さんもちょっととぼけた雰囲気が強い気がするし、伊藤さんはかわいすぎるし、高田純二さんはちょっとふざけすぎてるし……
と考えると、今はもうお年ですけど、若い頃の堺正章さんが一番近いかなという結論に至りました。
若い方は知らないと思いますが、昔堺正章さんは「西遊記」の孫悟空役を演っていました。その頃の堺さんだったら、ルパンぽいかもしれないな〜と思いました。
「西遊記」のオープニングです。前奏が長いので、1分あたりからご覧ください。
ルパンとは関係ありませんが、最近、この「西遊記」の配役がすごすぎると話題になっていたようです。悟空役の堺さんは7w8、三蔵法師の夏目雅子さんは4w3(たぶん…です)、沙悟浄役の岸部四郎さんは1w2、猪八戒役の西田敏行さんは2w1だと思っています。
本当に素晴らしい配役だと思います。
この後に、香取慎吾くんが孫悟空をやりましたが、慎吾くんはタイプ7でも7w6なので、やっぱりちょっと違うんですよね。
銭形警部を演るなら?
実写版では浅野忠信さんでしたが、彼はタイプ1w9か4w3でしょうか。銭形警部にしては、ちょっと熱量が足りない感じがします。
上で書きましたが、銭形警部は1w2と迷ったので、まずちょっと1w2の俳優さんを考えてみますね。
まず、1w2であのくらいの年で……と考えると、真っ先に思いつくのは唐沢寿明さんです。銭形さんにしてはちょっとかっこよくて、ふざけたところもある感じです。唐沢さんもタイプ7に寄って行っているのかもしれません(エニアグラムではタイプ1は7に向かうので)。
坂上忍さんも1w2ですが、ちょっと違います。
やはり、タイプ1だとかっこいいんですけど、どうしても自分中心な感じが出てしまいます。
では2w1だとどうでしょう。2w1で銭形さんぽいのは武田鉄矢さんや先ほどあげた西田敏行さんとかでしょうか。こちらはより人情味があって熱い感じの銭形警部になります。
こう見ると、やっぱり2w1の武田鉄矢さんかなと思います。40代頃の。
不二子を演るなら?
ネット上では、「不二子を演るならこの女優」っていうランキングをよく見かけます。
そこで名前があがるのは、藤原紀香さん、米倉涼子さん、杉本彩さん、真木よう子さんなどです。実写版では黒木メイサさんでした。
でも、この中にタイプ3w4の方はいないんです。藤原紀香さんは2w3、米倉さんも2w3、杉本彩さんは8w7、真木さんは4w3、黒木メイサさんは1w9です。
2w3ではやはり「いい人」と思われたい、包容力オーラが出てしまうし、8w7も周囲の人々を従えることが第一なので、お宝をゲットできればいいというわけではないんです。1w9では雰囲気がスマートすぎて、不二子のエネルギッシュで自信に満ちている感じが出ません。4w3だと影がありすぎて3のエネルギーに欠けます。
小栗旬さんの奥さんの山田優さんは3w4ですが、ちょっと細すぎですし、やっぱりエネルギーが足りない。
なので、年齢がかなり上の方まで含めて見てみます。
まず、3w4で不二子に近い感じの方で思いつくのは、デヴィ夫人、叶恭子さん、神田うのさん、梅宮アンナさん、西川史子先生、蛯原友里さんなど。でも、デヴィ夫人はちょっと上品過ぎですし、恭子さんはあんまり行動派じゃなさそうだし、神田うのさん、梅宮アンナさんはお嬢様育ちな感じ。西川先生はエネルギーが足りないし、蛯原さんは今時すぎ……。皆さん役者さんじゃないし。
そこで思いついたのが、夏木マリさん。若い頃の写真は、峰不二子っぽいです。野生的でおしゃれでエネルギッシュ。皆さんもちょっと調べてみてくださいね。
次元を演るなら?
タイプ4w3の俳優さんは結構たくさんいます。若い世代でも、染谷将太さん、松田龍平さん、綾野剛さん、山田孝之さん、最近人気の星野源さんなど。ちょっと年上の方では、豊川悦司さん、窪塚洋介さんなどなど。
でも、この中で一番次元っぽいのは、山田孝之さんかなと思います。
かっこよすぎる事もなく、社交性もあるけど自分の世界を持っていて、味がある。
実写版映画の玉山鉄二さんは4w3ぽくはありませんし、スッとしすぎで味がありません。
五右衛門を演るなら?
タイプ5w4の俳優さんは、本当に少ないです。人前に立つのが苦手ですから、芸能人には少ないですよね。
でも、最近人気のディーン・フジオカさんは5w4です。彼は作詞作曲から、楽器、武道、外国語、なんでもできるみたいですよね。タイプ5w4は何かにのめり込むタイプなんです。
有吉さんの番組で、ディーンさんが「美味しいフォーの店を紹介してほしい」と言って、そのお店でフォーを食べた時にかなりダメ出しをしていたんですが、それを見て「5w4だな〜」と思いました。5w4って、「真実は真実だから」と思って悪気なく言ってしまうんです。それが他のタイプの人には、「普段優しいのに急にグサッとくることを言うなあ」と思われてしまいます。
他には神木龍之介さんやものまねの青木隆二さんとか。あとはお笑い芸人の方がちらほらいますが、五右衛門はディーンさんです。
まとめ
ということで、私の「ルパン三世」実写版のキャストは
ルパン:堺正章さん(若い頃)
銭形警部:武田鉄矢さん(40代頃)
峰不二子:夏木マリさん(若い頃)
次元大介:山田孝之さん
石川五右衛門:ディーン・フジオカさん
銭形警部:武田鉄矢さん(40代頃)
峰不二子:夏木マリさん(若い頃)
次元大介:山田孝之さん
石川五右衛門:ディーン・フジオカさん
です。かなり年配の方が多くなってしまいましたが……
私の案ではなく、同じタイプなら皆さんのお好きな俳優さんでいいので、その人を想像しながら最初にあげた動画を見てみてみると面白いですよ(^^)。
肛門期のルパンと、男根期の銭形警部がやりあって、その後ろで口唇期の次元と五右衛門がモニターを見ている。口唇期はあまり社会とは関わりたがらないので、こういう構図になりがち。そして、塔の上から肛門期の中和の不二子が2人を「しょうがないわね〜」という感じで見下ろしているというのも象徴的で面白いです。
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