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お正月から、また大分ご無沙汰してしまいました。

1月いっぱいは、今度の映画本の最終的な分量調整に追われ、最近まで脚注やらなにやらでバタバタしていました。

さて、やっと、映画本も完成に近づいてきたので、ヌースアカデメイアのスタッフのOくんから、インタビューを受けました。

2月15日(金)のヌーソロジーのメルマガで配信された記事ですが、私のブログに載せてもOKとのことなので、転載します。

映画本の制作の経緯と、私のこの本に対するスタンス、見どころなどについて話しています。


目次:映画本制作の経緯
   執筆におけるスタンス
   ヌーソロジストと自我の問題
   自我構造に焦点を当てたヌーソロジー
   天上も地上もカバーしたバージョンアップ版ヌーソロジー本
   映画本の見どころ
  

映画本制作の経緯


星乃さんは精神科クリニックの現場で臨床心理士として勤務されていた経歴をお持ちの方で、現在、ブログ「星乃かたちみ」では心理学の枠に収まらず、エニアグラムや占星術、ヌーソロジーを横断しながら情報発信されています。

今度の本では、広宣さんが神秘主義分野(主にカバラ)を担当されて、星乃さんは心理学的なアプローチを担当されています。

―― 今回の本には、広宣さん、不思議.netのライターのまきしむさんと一緒に共著者として参加されていますが、もしよければどのような経緯でご参加されたのかお伺いできればと思うのですが…

星乃 不思議.netで、編集者のまきしむさんが『君の名は。』の半田さんのインタヴュー記事を書いたんですね。その記事に「いいね」が1万以上もついて、『シュタイナー思想とヌーソロジー』の編集者の江口さんが、「こういう雰囲気で一冊本にしましょう」と半田さんに打診されたみたいです。

そこから、その話がまきしむさんに行って、それならばと、まきしむさんが「失われた半身とは何か」ということをテーマにしたいと提案したんです。

――「失われた半身とは何か」ですか?

星乃 はい、『君の名は。』の考察記事では、「失われた半身」という概念が1つのテーマになっていたんですが、不思議.netのコメント欄に、ある女子高生から「私の半身はどこにいるんですか?」というコメントがついたらしいんですね。

記事では、「失われた半身」とは何なのか、どこにいるのかということは説明していなかったので、まきしむさんが、ヌーソロジーでは「失われた半身」についてどう考えるのかを聞きたいとなったようなんです。

そして、それを半田さんに聞くことで、同時にヌーソロジーとは何なのかを若い人にも分かりやすく伝えることができるのではないかと考えたようです。

それを受けて半田さんが、「失われた半身」の話をするには心理学的側面からのアプローチも必要と考え、私を呼んだという経緯です。


執筆におけるスタンス


―― 星乃さんはブログでも心理学とヌーソロジーを上手く織り交ぜながら記事を書かれているという印象を受けているのですが、著作ではどのようなスタンスで取り組まれたのでしょうか?

星乃 ヌーソロジーは今まで、物理や哲学の話が主に中心で、一般の人には全体像がつかみにくかったように思います。レクチャーなどで、心理学や精神分析などをテーマに話されることはありましたが、それもやはり単一の分野だけで終わってしまうので、それが物理や哲学などの他の分野の知識とどう結びつくのかを全体的に把握することが難しかった。

ヌーソロジーの全体像を把握するためには、哲学・物理学・歴史・精神分析・心理学・神話・グノーシス・カバラなどのかなり広い知識が必要なんですよね。それがないと、ヌーソロジーが本当に言わんとしていることが腑に落ちるという感覚にまで至ることが難しいと常日頃から感じていたんですね。

なので、この本は、楽しく分かりやすくヌーソロジー理解に必要な幅広い知識を学べ、同時にヌーソロジーの全体像を把握することができるような構成にしたいなぁと思ったんです。


ヌーソロジストと自我の問題


—— 星乃さんのブログを読むと、ヌーソロジーに関心を持つ人たちの心理にも問題意識を持っておられるような雰囲気も感じましたが、そのあたりはいかがですか?

星乃 そうですね。哲学と物理学に特化しただけのヌーソロジーだと、普通の人の日常生活とはかけ離れた世界になってしまいます。すると、自分の心と向き合わずに勉強できるということから、逃避的にヌーソロジーに取り組む人も出てきてしまいがちです。

でも、ヌーソロジーは、世界全体を構成している無意識構造のシステムを明らかにしようとしているわけですから、当然、人間の自我の構造にも関係しているんです。通常人間はだれでも、難しい物理学や哲学の内容も、必ず自我を通して認知、理解していますしね。

私のブログ「星乃かたちみ」の「幅は2種類ある」という記事でも書きましたが、自我とはヌーソロジーで言われている「幅」によって形成されているものだと思います。そして、「幅」には、自我の枠組みとしての「幅」と内容物としての「幅」があると私は考えているんです。

ヌーソロジーでよく言われている「奥行きから幅を取り除く」という時の「幅」は枠組みとしての「幅」ですが、枠組みとしての「幅」を取り除く前に、私は、自我の内容物としての「幅」の影響を取り除かなくてはならないと思っているんです。

そうでないと、幅認識の世界から脱却することはできないと考えています。


自我構造に焦点を当てたヌーソロジー


—— なるほど、つまり、空間認識だけでなく、従来の空間認識によって強固に組み立てられた自分の自我意識のクセを一つ一つ是正していく必要があるということですね。

星乃 そうなんですよね。ですから、まず自我の構造を把握することが、ヌーソロジー理解には必須なんだと思います。

それに加えて、文系のみなさんにとっては、ヌーソロジー用語を素粒子や数式で説明されても、話が難解に聞こえるだけだと思うんですね。でも、自分の記憶や感情、欲求、不安の話とダイレクトに関わってくれば、とっつきやすくなるのではないかと思うんです。

そういう意味で、この本は、今までの哲学と物理学に偏向気味だったヌーソロジーを、普通の人の日常生活のレベルから考えることができるように持っていくための本になればと考えました。


天上も地上もカバーしたバージョンアップ版ヌーソロジー本


―― 狙いは成功した感じですか?

星乃 半田さんも私のリクエストに快く応じてくれたので、従来のヌーソロジー関連の書籍が天上的とすれば、今回の本は、天上も地上もカバーしたバージョンアップ版ヌーソロジー本になっていると思います(笑)。

ヌーソロジーは、世界の根本にある1つのイデア構造を明らかにしようとする試みだと言えると思うのですが、このイデア構造は、今までヌーソロジーでは触れてこなかった日本人の社会意識にも当然影響しているんです。

様々な流行や若者の意識の変化にも、ヌーソロジーの構造が影響しているということを実感して頂けると、更にヌーソロジーへの理解が深まると思っています。


映画本の見どころ


―― 星乃さん的な本の見どころとかありますでしょうか?

星乃 そうですね、まず、普段レクチャーとかでは見られない、素の半田さんが言葉の端々に垣間見えるところでしょうか(笑)。

あとは、上で述べたことです。ヌーソロジーの全体像が大分読者の方にも見えるようになるんじゃないかと思います。自我の構造とその役割、そして歴史意識と自我意識の関係性、さらには素粒子と自我の関係、現代の日本人の社会意識の変化、人類の進むべき方向性などでしょうか。ほんと、いろいろと盛りだくさんです。

—— こうして、お話をお聞きしているだけでも、発刊が楽しみです。今日は、お忙しいところありがとうございました。